新パンダごはんの窓

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本郷界隈スケッチ会 ①

e0071314_2144151.jpg今年6月に谷中でスケッチをした仲間7人と、9月16日に樋口一葉ゆかりの本郷を巡ってスケッチ会を行いました。
その日は秋雨が数日続いた久しぶりの晴れ間で、まさにスケッチ日和でした。
まずは本郷3丁目の「かねやす」前で10時に集合。
交差点の所にある和菓子の老舗「本郷三原堂」「藤村」(今、改装中)を見て、本郷通り(旧中仙道)を歩けば東大の赤門です。赤門の向かい側に一葉が少女時代に住んだ通称「桜木の宿」跡があります。この山桜がある「法真寺」で以前私はスケッチしました。
午前中にスケッチする場所を決めるために、もう少し皆さんと町中を散策しながら木造3階建ての学生下宿の「本郷館」を目指しました。

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実は地図を見ていて、気になる場所がありました。東大の向かい側に「落第横丁」があります。
そこを訪ねてみると特に変わった様子はありません。丁度中華料理店の前にオジサンがいたので聞いてみることにしました。「どうしてここは落第横丁と言うのですか?」
オジサンが言うには「色々な説があって、①少し先の床屋にダルマがあって“ダルマ横丁”からだとか、②道の先がラクダのこぶのようだから“ラクダ横丁”から・・・③戦後にこのあたり両側にビリヤード店が20近くあって、勉強しない学生が遊んでたから。」と教えてくれました。
更に「この通りの入り口辺りには昔(明治~昭和19年)日本で初めて大学ノートを発売した「松屋」があった。この中華料理店「大島屋」の建物は松屋の建物の一部で今はここしか残っていません。」(のように言っていたかな?・・後で資料を読んで補足しました)
何か得意になって説明してくれるオジサンは只者ではなさそうです。
偶然に凄い人に会ってしまいました。この界隈の古い建物をスケッチしに来たと言うと、オジサンは店に入って「本郷物語絵図」という1枚の地図を取ってきて、私に下さいました。
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本郷館のところでスケッチする人、戻って東大付近でスケッチする人と分かれて、私は一人本郷通りに出て歩きました。
途中この「棚澤書店」の前にくると帽子をかぶったオジサンが庇のテントを一生懸命拭いています。この建物は二階に木造のベランダがあって趣きがあります。私に気がついたオジサンに「中々に趣きのある建物ですね。」と言ったら、「お嬢さん、建物に興味があるなら説明するから中にいらっしゃい」と言って店に入って行きました。私も店に入ると椅子をすすめられて、なにやら資料をくれました。お嬢さんを連発するので「お嬢さんという歳ではありませんよ」と言うと「私より歳が若ければ皆お嬢さんですよ。」80歳だということですがとても見えません。
この建物は100年以上経っていて、平成8年に国の登録有形文化財に登録されたものでした。
おじさんは棚澤孝一さんと言って、この本郷の歴史と共に生きてきたので本郷の生き字引のような方でした。
棚澤さんの資料を読んで、大島屋のオジサンも歴史を伝える凄い人だと知りました。
一本の糸に繋がって、人の出会いとは不思議なものだと感じました。
by pandagohan | 2006-09-23 00:11 | スケッチ会