新パンダごはんの窓

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江戸東京博物館・・・酔考さんのお家に伝わる雛道具を拝見

待ち歩きの師匠のお一人、経堂在住の酔考さんの家に伝わる幕末から明治初期の雛道具が、江戸東京博物館に寄贈されており、4月1日まで江戸東京博物館の「雛祭り展」で展示されているということで行ってきました。
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3月25日、両国駅から降りて1分。江戸東京博物館に行ったのは初めてでした。
エスカレーターで広い広場に着くとそこはもう三階なのです。チケットを買って更にエスカレーターで六階の入り口へ行きます。巨大な造りでビックリでした。
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中に入ると江戸時代の日本橋を模した大きな橋が架かっています。入り口受付カウンター横のガイドボランティアの受付には多くのシルバーガイドが控えていました。
橋の上からは六階と五階の展示フロアーが見渡せました。
大きな空間に展示スペースが仕切られていて、見ごたえがありそうです。
橋の左手には、昔の歌舞伎芝居小屋の「中村座」が出来ていました。
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展示は古い資料の展示品はもとより、商人の町「日本橋」・武家屋敷の町・下町の繁華街(両国西詰)などのジオラマが精巧に作られており、小さいミニチュアの人の人形の仕草表情が豊かで、風俗まで分かるようになっています。
これを造った人は大変な時間と努力でつくったのだろうと感心してしまいました。(ある情報によると人形達はフィギャで有名な海洋堂が制作したそうです。)
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肝心の雛道具は「雛祭り」の展示スペースに展示されていました。
酔考さんのお母様の家実は江戸時代5000石の旗本、蜷川家です。
江戸末に当主のお母様と奥様が嫁いできた時に持ってこられた雛道具が廃藩地検の混乱期に家財を処分された折にも、この雛道具だけは大切にされてきたそうです。
蜷川家の長女だったお母様が譲り受けられ、95歳で他界されるまで毎春飾られていたそうです。最後に飾ったのは2003年だったそうです。
ミニチュアですが漆塗りの調度品は精巧にして美しく、中には陶器のお皿や器、ギヤマン(ガラス)で出来た壷や器など、古物商が見れば相当な高値がつくものばかりです。
大名家から嫁がれてきた家の威信を感じます。


写真は撮れなかったので、売店のポストカード売り場に写真がありましたので写しました。
中央のお雛様の左側にある4点の品がその一部です。
寄贈の品は200点もあるそうで、全ての展示はされていませんでした。






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企画展示で、山本一力の直木賞受賞作品「あかね空」の映画公開を記念して、豆腐屋を再現していました。
これらの道具類は実際に映画で使われたものだそうです。
主役の京都で修行してきた豆腐屋の永吉に、今NHK「風林火山」の主役「山本勘助」をやっている内野聖陽(うちのまさあき)さん。
深川育ちの「おふみ」に中谷美紀さんが演じています。

山本一力の作品は江戸時代の地理・風俗を緻密に表現して、読み進む内まるで江戸時代の空気をすっているような錯覚を覚えます。
そこに健気にひたすら努力して生きる主人公と表情豊かな人々が人間ドラマを繰り広げます。
右のライフログに載せている「蒼龍」は5編の短編小説になっていますが、お勧めします。





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読みにくいかも知れませんが、画像の上でクリックすると少し大きくなります。
by pandagohan | 2007-03-31 11:43 | お出かけ